語彙力診断|全50問(解答つき)

5ラウンド · 50問

ラウンド 1 / 5 · 問題 1 / 50

誤解されやすい言葉

「おもむろに」の本来の意味はどれでしょう?

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全問題・解答・解説

誤解されやすい言葉

  1. 「おもむろに」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 ゆっくりと

    漢字では「徐に」と書き、「徐行」の徐と同じ字です。動き出す場面で使われることが多いために急にと取り違えられますが、語が言っているのは速さではなく、ゆっくりさのほうです。

  2. 「割愛する」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 惜しみながら省く

    「愛を割く」と書くとおり、惜しいものを手放すという語です。不要だから外すのなら「省略」で足りるので、わざわざこの語を選ぶ理由がありません。

  3. 「姑息な手段」の「姑息」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 一時しのぎの

    「姑」はしばらく、「息」は休むこと。つまりその場しのぎで、卑怯という意味は本来ありません。手段の卑劣さではなく、長続きしないことを責める語です。

  4. 「敷居が高い」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 不義理をして行きにくい

    不義理や気まずさがあって、その家に行きにくいということです。値段や格式に使うのは新しい用法で、本来は相手との関係を言う語でした。

  5. 「気が置けない人」とはどんな人でしょう?

    解答 遠慮のいらない人

    「気を置く」は気づかいをすること。それが要らない相手なのですから、親しい人を指します。否定の形が、油断ならないという正反対の意味に読まれやすい語です。

  6. 「役不足」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 力量に対して役目が軽すぎる

    不足しているのは役のほうで、力量ではありません。謙遜のつもりで「私では役不足で」と言うと、この役は自分には軽すぎると述べたことになります。

  7. 「破天荒」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 誰も成し得なかったことを初めてする

    「天荒」は未開の荒れ地。唐の時代、及第者が出ない土地からついに合格者が出たという故事から来ているので、乱暴さの意味は元々ありません。

  8. 「琴線に触れる」の意味はどれでしょう?

    解答 深く感動させる

    心の奥にある琴の糸が鳴る、という比喩です。怒らせる意味で使うのは「逆鱗に触れる」との混同で、この二つは向きが正反対になります。

  9. 「煮詰まる」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 結論の出る段階に近づく

    煮えて水分が飛び、味が定まっていく段階のことです。行き詰まるという逆の意味で使われることが増えましたが、鍋を思い浮かべれば本来の向きが分かります。

  10. 「情けは人のためならず」の本来の意味はどれでしょう?

    解答 人への情けはめぐって自分に返る

    「人のためならず」は「人のためではない」。めぐって自分に返るのだから、という続きが隠れています。「ためにならない」と読むと意味がそっくり反転します。

漢語と故事成語

  1. 「杞憂」の意味はどれでしょう?

    解答 無用の心配

    杞の国の人が、天が落ちてきたらどうしようと心配したという『列子』の話から。起こりようのないことを案じる、という限定が効いている語です。

  2. 「推敲」の意味はどれでしょう?

    解答 文章を何度も練り直すこと

    唐の賈島が「僧は推す月下の門」の推すか敲くかで迷い、韓愈に相談したという故事から。迷った二字が、そのまま推敲という語になりました。

  3. 「蛇足」の意味はどれでしょう?

    解答 余計なつけ足し

    蛇の絵を早く描く競争で、勝った者が余計に足を描き足して負けたという『戦国策』の話から。単なる無駄ではなく、勝ちを自分で手放したという含みがあります。

  4. 「呉越同舟」の意味はどれでしょう?

    解答 仲の悪い者同士が同じ場所に居合わせる

    呉と越は敵国同士です。『孫子』では、その二国の人でも同じ舟で嵐に遭えば助け合う、と続きます。仲の悪さだけでなく、協力までを含んだ語です。

  5. 「矛盾」の由来になった二つの品物はどれでしょう?

    解答 ほことたて

    どんな盾も貫く矛と、どんな矛も防ぐ盾を並べて売った商人の話が『韓非子』にあります。二つの品名がそのまま熟語になりました。

  6. 「五里霧中」の意味はどれでしょう?

    解答 見通しが立たず判断に迷う

    「五里霧」という濃い霧の中、と切ります。「五里・霧中」ではないので、要点は距離の遠さではなく、見通しがまったく利かないことのほうです。

  7. 「画竜点睛を欠く」の意味はどれでしょう?

    解答 肝心の仕上げが抜けている

    描いた竜に瞳を入れたら飛び去った、という故事から。最後の一点だけが欠けている状態を指すので、全体が破綻している場合には使いません。

  8. 「温故知新」の意味はどれでしょう?

    解答 古きをたずねて新しき知見を得る

    『論語』の「故きを温ねて新しきを知る」から。「温」はここでは、たずねるという意味で、温かいことではありません。だから懐かしむ話でもありません。

  9. 「傍若無人」の意味はどれでしょう?

    解答 人前をはばからず勝手にふるまう

    「傍らに人無きが若し」と読み下します。そばに誰もいないかのようにふるまうという比喩なので、人が嫌いだという意味ではないところが分かれ目です。

  10. 「他山の石」の意味はどれでしょう?

    解答 他人の誤りも自分を磨く助けになる

    『詩経』の「他山の石以て玉を攻むべし」から。自分を磨く砥石という位置づけなので、尊敬する相手やすぐれた手本には使いません。

和語と慣用句

  1. 「顔が広い」の意味はどれでしょう?

    解答 知り合いが多い

    顔の大きさではなく、知られている範囲のことです。似た形の「顔が利く」は、知り合いが多いだけでなく、そこで話が通ることまで含みます。

  2. 「馬が合う」の意味はどれでしょう?

    解答 気が合う

    乗り手と馬の呼吸が合うことから来ています。動物に好かれるかどうかとは関係がなく、人と人の相性に限って使う語です。

  3. 「油を売る」の意味はどれでしょう?

    解答 むだ話をして時間をつぶす

    江戸時代の髪油の行商が、注ぐあいだ客と世間話をしたことに由来するとされます。さぼるというより、話し込むほうが語の中心にあります。

  4. 「腑に落ちない」の意味はどれでしょう?

    解答 納得がいかない

    「腑」は内臓のことです。頭では分かっても体の奥まで下りてこない、という感覚を言う語なので、食欲や記憶とは関係がありません。

  5. 「たそがれ」の語源は何でしょう?

    解答 「誰(た)そ彼(かれ)」— 相手の顔が見分けにくい夕暮れ

    薄暗くて相手の顔が見分けられず「誰そ彼」と問いかけた時刻です。朝の同じ状態は「かはたれ(彼は誰)」と言い、二つで一日の両端の対になっています。

  6. 「あいづち」の由来はどれでしょう?

    解答 鍛冶で師弟が交互に打つ槌

    鍛冶で師が打つあいだに弟子が入れる合いの槌のことです。会話の相槌も、主導するのではなく間に入れるのが本来の姿だと分かります。

  7. 「手前味噌」の意味はどれでしょう?

    解答 自分で自分をほめる

    各家で仕込んだ味噌を、うちのが一番だと自慢したことから。自慢になりますと自分で断ってから言うための語なので、前置きに使われます。

  8. 「二の足を踏む」の意味はどれでしょう?

    解答 思い切れずためらう

    一歩目は出たのに二歩目が出ない、という形です。まったく動けないのではなく、進みかけて止まっている状態を指します。

  9. 「雨後の筍(たけのこ)」の意味はどれでしょう?

    解答 同じような物事が次々に現れる

    雨のあとに筍が一斉に出ることから。速さよりも、同じものが次々にという点が要点で、多くは歓迎しない語気で使われます。

  10. 「折り紙つき」の意味はどれでしょう?

    解答 確かだと保証されている

    「折り紙」は美術品などに付ける鑑定書のことです。紙を折る遊びとは別の語で、保証されているという意味はその鑑定書から来ています。

カタカナ語

  1. 「コンセンサス」の意味はどれでしょう?

    解答 合意

    全員が納得して同じところに立つことです。多数決は数で決めるので別物で、この違いが会議で語を選ぶときの分かれ目になります。

  2. 「イニシアチブ」の意味はどれでしょう?

    解答 主導権

    「イニシャル」と語源は同じで、始めるという意味のラテン語 initium から。始める側に立つことが、そのまま主導権という意味になります。

  3. 「ボトルネック」の意味はどれでしょう?

    解答 全体の進行を妨げる要因

    瓶の首のことです。中身がいくらあっても首の細さが流れる量を決めてしまう、という比喩なので、全体の速さを決めている一か所を指します。

  4. 「コンプライアンス」の意味はどれでしょう?

    解答 法令遵守

    語そのものは、従うことです。日本の企業では法令遵守の意味で定着しましたが、原語はもっと広く、指示や基準に従う一般の語です。

  5. 「リテラシー」の意味はどれでしょう?

    解答 情報を読み解き活用する力

    もとは読み書きの能力のことでした。今は「情報リテラシー」のように、読み解いて使う力へ広がっています。資格や礼儀の意味は元々ありません。

  6. 「アジェンダ」の意味はどれでしょう?

    解答 検討課題・議題

    ラテン語で、なされるべきことという意味です。だから決まったことではなく、これから検討することを指し、そこから議題という訳になりました。

  7. 「フィードバック」の意味はどれでしょう?

    解答 結果を踏まえた反応や意見

    もとは工学の用語で、出力を入力へ戻す仕組みのことです。人に対して使うときも、結果を見たうえでの反応という原義が生きています。

  8. 「ダイバーシティ」の意味はどれでしょう?

    解答 多様性

    英語の diversity で、多様性のことです。同じ音の商業施設の名前があるため都市開発と結び付けられやすいのですが、語としては別物です。

  9. 「サステナブル」の意味はどれでしょう?

    解答 持続可能な

    sustain は、支え続けるという意味です。だから節約とは別のことで、続けられるかどうかが基準になります。環境に限らず事業にも使います。

  10. 「ローンチ」の意味はどれでしょう?

    解答 新サービスの立ち上げ・発売

    船を進水させるのが原義です。新しいものを水に浮かべて送り出す、という絵がそのまま製品やサービスの公開に使われています。

上級の語彙

  1. 「揶揄(やゆ)する」の意味はどれでしょう?

    解答 からかう

    揶も揄もからかうという意味の字で、同じ意味を重ねた熟語です。批判よりちゃかす側に寄っているので、まじめな反論には使いません。

  2. 「乖離(かいり)」の意味はどれでしょう?

    解答 そむいてかけ離れること

    「乖」はそむくという字です。単に離れるのではなく、本来一致すべきものが離れることを言うので、理想と現実のように対で使います。

  3. 「僭越(せんえつ)」の意味はどれでしょう?

    解答 身分を越えて出過ぎたことをすること

    「僭」は身分を越えて上のふるまいをすることです。挨拶の「僭越ながら」は、出過ぎたことをしますと先に断っておくための型になります。

  4. 「示唆(しさ)する」の意味はどれでしょう?

    解答 それとなく示す

    それとなく示すことです。はっきり言わないところが要点なので、詳しく説明してしまえばもう示唆ではありません。研究や報道では、断定を避けたいときにこの語が選ばれます。

  5. 「敷衍(ふえん)する」の意味はどれでしょう?

    解答 意味を押し広げて詳しく述べる

    「敷」も「衍」も広げるという意味の字です。短くまとめるのとは正反対で、言い足りないところを押し広げて述べることを指します。

  6. 「畢竟(ひっきょう)」の意味はどれでしょう?

    解答 つまるところ

    「畢」も「竟」も終わるという意味の字です。行き着くところ、つまり結局ということで、漢文調の硬い文章に今も残っています。

  7. 「慧眼(けいがん)」の意味はどれでしょう?

    解答 物事の本質を見抜く眼力

    「慧」は仏教でいう智慧のことです。見た目の美しさではなく本質を見抜く力を指し、人の判断をほめるときに使われます。

  8. 「吝嗇(りんしょく)」の意味はどれでしょう?

    解答 ひどく物惜しみすること

    「吝」も「嗇」も物惜しみを表す字です。和語の「けち」を漢語で言った形で響きが硬く、人を直接指すより性質を論じる文に現れます。

  9. 「陳腐(ちんぷ)」の意味はどれでしょう?

    解答 ありふれて古くさいこと

    「陳」は古い、「腐」は腐るという字です。実際に腐るのではなく言い古されているということで、表現や比喩を評するときに使います。

  10. 「呵責(かしゃく)」の意味はどれでしょう?

    解答 責めさいなむこと

    「呵」は叱る、「責」は責めるという字です。ほとんど「良心の呵責」の形でしか使われず、外から責められるより内から責められる語になっています。

語彙力診断について

語彙力というと知っている言葉の数のことだと思われがちですが、実際に差が出るのは「意味のずれに気づけるかどうか」です。「おもむろに」「割愛する」「姑息な」— どれも日常でよく耳にする言葉で、しかも耳にする使われ方が辞書の意味とずれています。読み書きに困らない人ほど、そのずれに気づかないまま何十年も使い続けます。

この語彙力診断は全50問を10問ずつ5ラウンドに分け、誤解されやすい言葉、漢語と故事成語、和語と慣用句、カタカナ語、上級の語彙の順に出題します。選択肢は4つ、選んだ瞬間に解答が出ます。日本語の語彙は和語・漢語・カタカナ語という三つの層でできていて、人によって厚い層と薄い層がはっきり分かれます。ラウンドを分けたのは、その厚薄が総合点では見えないからです。

ここでの正解は、いずれも辞書に載っている本来の意味です。ただし本来の意味を正解にすることは、多数派の使い方を間違いだと決めつけることとは違います。言葉は変わるもので、変わりきった語も混じっています。知ったうえで使うのと、知らずに使うのとが違うだけです。

進め方

  1. 言葉がひとつ示され、意味の候補が4つ並びます。ふだん見かける使われ方ではなく、その語が本来指しているものを選んでください。
  2. 選ぶとすぐに解答が出ます。間違えたときは正しい意味が少し長く残ります — 読む価値があるのはそこです。
  3. ラウンドは層ごとに分かれています。誤解されやすい言葉から始まり、漢語、和語、カタカナ語、最後に上級の語彙へ進みます。
  4. 最後は50点満点の得点と、5つのラウンドそれぞれの正解数です。どの層が薄いかは、総合点ではなくこの内訳に出ます。
  5. 下の一覧は全50問と解答が並ぶので、そのまま語彙のリストとして読み返せます。

よくある質問

なぜ「本来の意味」を正解にしているのですか?

どちらかに決めないと出題できないからです。実際には本来の意味と現在の多くの使われ方が分かれている語があり、そういう語ほど出題する価値があります。ここでは辞書の記述を基準にしていますが、それは「正しい日本語」を掲げるためではありません。ずれがあること自体を知っていれば、相手や場面によって使い分けられます。

学力や知能を測るものですか?

違います。語彙力は読んだ量と読んだ分野を映すもので、能力よりも環境をよく映します。ある分野の本ばかり読んできた人はここでは平凡な点でも、その分野の話になれば誰より語彙が豊富です。結果は成績表ではなく読書の記録のようなものとして見てください。

カタカナ語も語彙力に入るのですか?

入れました。会議や文書で実際に飛び交うのはこの層で、語彙力の穴がいちばん出やすいのもここだからです。ただし新語や業界内だけの用語は避け、一般の文章に定着したものに限っています。

語彙を増やすにはどうすればいいですか?

語彙力は、自分に少し難しい文章を関心のある分野で読み続けることで伸びます。単語帳で覚えた語がすぐ抜けるのは、文の中にいなかった語には引っかかる場所がないからです。故事成語のラウンドを入れたのはそのためで、由来の話がひとつ付いた語はまず忘れません。

どのくらい正解できれば語彙力が高いといえますか?

35問前後で語彙力が高いといえます。前半2ラウンドは新聞を読む人ならほぼ取れるので、差がつくのは後半の20問です。ここで崩れる場合、語彙が少ないというより、読む分野が一方向に偏っているサインであることが多いです。

語彙力診断は無料ですか? 辞書を開きながら解くものですか?

無料で、アカウントもメールアドレスも要りません。ただ、辞書を引くと意味がなくなります — このテストが測るのはすでに持っている語彙で、調べられる語彙ではないからです。回答はタブの中だけに残り、どこにも送信されないので、正直に解いても失うものはなく、調べながら解くと得るものがありません。

語彙力診断はどのくらい時間がかかりますか?

50問で6〜7分です。同じ50問の中では速いほうで、語彙は筋道を追って解くのではなく見て分かるかどうかだからです — その語を持っているか持っていないかで、一問を長く抱えても答えはあまり変わりません。